進化し過ぎた脳~中高生と語る「大脳生理学」の最前線~

こんにちは。社長の柴田です
第2回目は「進化し過ぎた脳~中高生と語る「大脳生理学」の最前線~」
作者 池谷 裕二 さん ダイヤモンド社 BLUE BACKS
第1回に引き続き、生物学系の著書です。人類の進化=脳の進化ともいえる。こんな話はどこかで耳にしたことがあるかと思います。脳というものの研究も近年に進んだ学問です。
脳は体重の2%ほどの重さしかありませんが、人間の栄養の20%も使用する器官です。また、脳の電気的な信号は神経を伝って我々の行動になります。この電気的な信号とは何でしょうか?この電気は機械などが動く電気や雷の電気(ビリビリ)ではなく、イオンです。具体的には主に塩化ナトリウム(NaCL)つまり食塩です。これがイオン化すると(Na+)、(CL-)になります。このイオン化された食塩が体中を行ったり来たりして、足を動かしたり、手を動かしたりしております。真夏に熱中症になりかけると頭がぼーっとしてきてしまうのは、汗として食塩が流れてしまうことにあります。ほかにも塩化カリウム(KCL)などもあります。食塩やカリウムは脳にとって大切な栄養ですね。もちろん取り過ぎてはいけませんが。
この著書では「死」についてもかなり多く記述されております。生命の死は何をもって死か、、、。実は現代の医学や生物学ではあまり解明されておりません。お医者さんが最期に立ち合い、「心臓の停止」、「呼吸の停止」、「瞳孔(目の黒目)の光に対して無反応になること」。この3点で死を判断いたします。また、以前の小渕元総理がなりニュース等で話題になった「脳死状態」というのは脳幹を含む脳の機能の停止です。現代ではこの脳死状態でも遺族との話し合いで「死」とみなし臓器移植などのドナーとして臓器提供ができるようになっております。死とみなさないと、臓器移植をしてしまったら、お医者さんは大変なことになってしまいます。
しかしながら、上の「死」の状態でも、その人の他の臓器や細胞はまだ動いている状態です。なのでドナー提供できるわけです。
やはり第1回の「生物の定義」と同様に「死の定義」もとても難しいですね。
科学的な理解より宗教的な理解の方がよいと私は思います。
次回は少し宗教に触れてみたいと思います。