世界5大宗教入門

世界5大宗教入門

今日は第4回目の本の紹介です。

「世界5大宗教入門」

著者 山中俊之さん ダイヤモンド社

こんにちは、愛読書の紹介も第4回目となりました。1回目から2回目、科学系3回目はやや宗教よりな科学、4回目は宗教系のビジネス書のご紹介です。宗教系の著書は少しは読みますが著者の思想がかなり強く出ていて、お好きでない方や考えが合わない方もいらっしゃいますので、宗教系の第1回目ですのでビジネス書の中の宗教の本をご紹介いたします。

著者は元外交官であり、世界94ヶ国も人々と接し、また、起業しグローバルな会社を経営している方です。世界中でビジネスをする以上その国その国の生活リズムを知ることやその国の宗教を知ることで、タブーやモラル、マナーなどを知ることになると考えております。私も同感であり、宗教を知ることが国民性を知る近道だと思います。

また、日常会話でも宗教の話が出るそうです。日本では考えられませんね。初対面の方との話題で「宗教は何ですか?」と尋ねられることも多々あるそうです。無宗教ですを答えると、「私は教養もない人間です。」と言っているようなもので、変な顔をされるようです。また、労働に対してもキリスト教のカトリックではアダムとイブの話までさかのぼり、労働=罪滅ぼし的なイメージがあるそうです。また、ユダヤ教では戒律が厳しいことや弾圧を受けていたことなどから生産業につけず金融関係につくことが多くなり、結果的に得意になり、宗教的にもお金を稼ぐことは良いこととされております。ユダヤ教徒からは金利は取らず、異教徒から金利を取るということも教えられているそうです。興味深いですね。

また、インドのヒンドゥ教はインドでは仏教もヒンドゥー教の一部と理解されているそうです。また、ヒンドゥー教ではカースト制度の名残から、その身分の方はこの仕事しかつけないということも現代においてもまだあり、その締め付けがない新しいビジネス(ITなど)は身分など関係なく、仕事ができるそうです。新しい業種はそういう意味でもともと身分の低い方々のモチベーションにつながり、インドでものすごい発展を遂げているそうです。

イスラム教もニュース等で見るととても過激で攻撃的な印象を受けますが、異教徒をも大事にする本来はとてもおとなしい宗教です。お酒を飲まず、自分に厳しく生きている方々です。また、国によっては憲法がコーランであったり、宗教に基づいた国造りを行っています。

また、日本人はすべてが仏教徒ではなく神道もあります。神道の方には大変恐縮ですが、世界的にみると、八百万の神は理解できず、古代宗教でありやはり「教養がない」と勘違いされやすいそうです。そこで、きちんと説明できなければ、自分の信じるものも説明できないのか?と思われてしまうようです。

私は神仏習合の時代もあり、神道+仏教が日本の宗教であると思います。無宗教だと思いますが、神道+仏教は基本的には現代の日本人に染みついていると思います。食事の前に「いただきます。」や「ありがとう」という言葉も実は宗教的なワードだと思います。宗教=悪となったのは、カルト教のせいでサリン事件やその他の事件からだと思います。

また、死に対しては神道は穢れ、仏教は供養という考えの違いありますが現代では穢れ的なイメージは無く、よく耳にする「亡くなった方のことを悪く言っちゃいけない。」この一言が亡くなった方に対する尊厳だと思います。亡くなった方や「死」というものを蔑(ないがし)ろにしないことが日本人の宗教観だと思います。

我々お墓をつくる石屋は、この日本人ならではの宗教観を大事にし、故人様の遺志を伝えるお手伝いをすることが、私の使命だと思っております。

ページトップへ