社長コラム~お墓の歴史~#1
こんにちは。社長の柴田です。
今日からお墓の歴史からお墓の役割について自分なりに考えた情報を発信していきたいと思います。
まず始めは縄文時代のお墓です。
古墳時代前、古墳=お墓ですが、人々のお墓はどのような形態だったのでしょうか?
縄文時代は「土壙墓(どこうぼ)」という穴を掘っただけのお墓に埋葬していました。埋葬方法に違いがありましたので少しご紹介いたします。
「屈葬(くっそう)」、手足を折り(ちょうど赤ちゃんがお母さんのおなかにいるときのポーズ)、で埋葬されていた形跡があります。赤ちゃんと同じ形にしていたのは輪廻転生のようなイメージがあったのかもしれません。
「伸展葬(しんてんそう)」という埋葬方法もあります。屈葬とは逆に伸展葬は手足を伸ばし、安静の意味があるそうです。
また、少し時代が進むと、「抱石葬(だきいしそう)」と言われる石を故人に抱かせて埋葬した形跡もあります。石を抱かせる意味は、悪霊として復活しないようにという魂を鎮めるために抱かせていたそうです。このあたりから魂と石という関係性が出てきます。お墓に石材が使用される歴史はこんなにも古い時代からなんですね。
また、これらはそれぞれのお墓から貝塚とは違う装飾品につかう貝や土偶などの土器、宝石などが遺体とともにが発見されたりするそうです。
またお墓の生活面での位置づけは、縄文時代のコミュニティとして、村=家族=仲間という絆ががありました。その村人である証や誇りとして村長さんのお墓や集合墓を大切にしていた形跡があります。お墓=自分のルーツやアイデンティティーと感じ取れ、そこで自分自身の「帰属の欲求」を満たしていたのではないでしょうか?
この「帰属の欲求」とはマズローの5段欲求というところの3番目の社会的欲求の部分だと思います。このマズローの欲求とはアメリカの心理学者のマズローが提唱した理論です。下の段から順番に欲求を満たすと上の段の欲求に変化していくという人間の欲についての理論です。
この社会的欲求(本によっては帰属の欲求、愛の欲求とも)を満たせるのは、自分がどの組織にいるか。存在意義があるか。ご先祖がきちんといる。などを想像だけでなく目の当たりにできる「お墓」がこの欲求を満たす一つであると思います。
このことは現代人にも言える、お墓のもつ「意味」の一つではないでしょうか。
次回は弥生時代をご紹介いたします。